目次
謝辞
ごあいさつ
序文
はじめに
セッションの準備
セッション1 里親は何をするのか
セッション2 アイデンティティとライフチャンス
セッション3 周囲との協働
セッション4 子どもの理解と養育
セッション5 安全な養育
セッション6 移行
セッション6a 振り返りと結び
セッション7 私の家が里親家庭になる
監訳者あとがき
前書きなど
ごあいさつ
The Skills to Foster全面改訂版の作成を通して、私は、今日の里親に対する期待の大きさを改めて実感しました。
里親は、里親養育の基盤となる法規制上の枠組みを知り、子どもの発達を理解し、安心して自信をもって子どものニーズを代弁し支持しなければいけません。さらには、子どもの可能性を秘めた能力を発揮できるよう、幅広い専門職と協力することも求められます。
養育する子ども一人ひとりの自立支援計画を把握し、どうすればその子を一番よい形で手助けできるか、その子が過去の経験からどんな影響を受けているか、誰とは交流できて誰とは交流できないか、その理由はなぜか、学校での勉強の進み具合はどうか、里親としてどんな決定権限を委託されているかを、理解しなければなりません。
The Skills to Fosterは、里親養育とはどんなものか、どんな知識とスキルが必要かを紹介することによって、新たに里親になる人たちがこうした課題を解決できるよう支援します。この大切なトレーニングコースでは、子どもが中心になります。本書では常に、アイデンティティの重要性、対応の難しい行動への望ましい対応、SNSなどのテクノロジーとの向き合い方、安全な養育のための新たなアプローチなどの重要なトピックを、互いに関連性のあるテーマとして紹介しています。
親族里親になる人に特有のニーズに応えるなど、現代の里親養育に関わる人々の要望を反映するために、フォスタリング・ネットワークは、The Skills to Foster第3版(本書)を作成しました。
前版から内容をさらに拡充した第3版は、各地のフォスタリング機関、児童相談所にトレーニング用のツールを提供しています。このツールの力を借りて、トレーナーは業務上の課題や、それぞれの里親候補のニーズに対応できるでしょう。
新たに刊行される第3版が、十分にトレーニングを積んだ能力と熱意のある里親―そして何よりも、養育する子どもの人生に良い変化を起こす可能性をもった里親―を生み出す、彼らの役に立つことを願っています。