目次
Ⅰ 青白い馬――ヘンドラ
Ⅱ 一三頭のゴリラ――エボラ
Ⅲ あらゆるものはどこからかやって来る――マラリア
Ⅳ ネズミ農場での夕食――SARS
Ⅴ シカ、オウム、隣の少年――Q熱、オウム病、ライム病
Ⅵ 拡散するウイルス――ヘルペスB
Ⅶ 天上の宿主――ニパ、マールブルグ
Ⅷ チンパンジーと川――HIV
Ⅸ 運命は定まっていない
補章 私たちがその流行をもたらした――新型コロナ
訳者あとがき
参考文献
註
人名索引
事項索引
前書きなど
訳者あとがき
本書は自然科学系のルポルタージュを数多く手掛ける米国人作家・ジャーナリストのデビッド・クアメン氏が、米誌『ナショナルジオグラフィック』の企画で行った「人獣共通感染症(ズーノーシス)」をテーマとする数年がかりの取材をまとめ、二〇一二年に発表したSpillover: Animal Infections and the Next Human Pandemicの完訳版である。米国では出版時にベストセラーとなり、米科学著述者協会(NASW)の科学ジャーナリズム賞(Science in Society Journalism Award)や英国王立生物学会の図書賞(Science in Society Journalism Awards、一般生物学部門)を受賞した。ここへ来て、二〇一九年末以降のいわゆる「新型」コロナウイルスの流行によって原書が再び世界の注目を集め、今回、日本語版登場の運びとなった。
(…後略…)