目次
まえがき
Ⅰ 北京と日本人
第1章 明治初期――北京の日本人①
【コラム1】明治の北京紀行を読む
第2章 丸山昏迷『北京』と中野江漢『北京繁盛記』――北京の日本人②
【コラム2】丸山昏迷『北京』の人々
第3章 北京の古写真――昔の北京を今に伝えるモノ
【コラム3】古写真について
第4章 北京と日本人――北京で活動した日本人の足跡
Ⅱ 北京と日本人 70~90年代そして今
第5章 「日僑飯店」の日々――多くの事情を学べた
第6章 北京在住の日本人女性の就職・子育て今昔─子供好き社会に甘えてきた私のケース
第7章 1970年代の北京放送局――「リュー・コーメイ」として青年期を日本と中国のはざまで働いて
第8章 1980年代の北京留学――毎日が異文化体験、懐かしの留学生活
第9章 北京奇譚――北京ビジネス往来35年
第10章 様変わりする北京の日本人――日中間の立場が逆転
Ⅲ 北京の歴史――史跡と町並み
第11章 北京以前――北京の歴史①
第12章 元の大都から北京へ――北京の歴史②
第13章 明代の北京城――近世東アジアの百万都市
第14章 清から民国期に北京にいた満洲族――八旗がつくった古都北京
第15章 盧溝橋の謎――石獅子のみぞ知る
第16章 紫禁城――北京「故宮」に見る中国の古代思想
第17章 天安門クロニクル――広場をめぐる歴史
第18章 北京の環状鉄路と地下鉄――鉄路に見る北京城壁の残影
第19章 「王府井」は、本当はどこなのか?――地名学からの検討
第20章 北京の昔の看板――文字を描かない看板「幌子」
第21章 北京の地名研究とある日本人のこと――胡同を巡りながら思い出す
【コラム4】北京にあった外国語地名
第22章 巨大な北京の地図を知る――『乾隆京城全図』の価値と現状
第23章 「北京博物館通票」から見た北京の博物館――リピーターたちのために
第24章 北京の石刻めぐり――首都の歴史を語る石たち
第25章 「北頂」娘娘廟今昔─オリンピック公園の片隅の話
第26章 北京で骨董を集める――人間模様を映し出す“お宝”
【コラム5】世界最大のインターネット「独立王国」
Ⅳ 暮らし
第27章 柳絮の現状――北京の「名物」の正体
第28章 北京の金魚を探して――私と金魚の半世紀
第29章 アーイー――北京生活の頼もしい助っ人
【コラム6】アーイーとの雑談から
第30章 水が語るみやこの伝説――水と建部の深いかかわり
第31章 カード化・電子マネー化する北京――なぜだろう?
【コラム7】最初に北京で買い物に使用されたクレジットカードは日本発行
第32章 すさまじい変化を遂げる北京のホテル業界――日本人は「サービスノウハウ」提供者
【コラム8】北京トイレ談義――“尿盆”(ニャオペン)が使えない
第33章 北京のお墓――夫婦一緒に入れない革命公募
Ⅴ 食文化
第34章 変化を続ける北京の料理店――まずいと言われてきた料理を回顧しつつ
第35章 北京在住者がお勧めする「北京の旨いもの」─目には見えない世界から
第36章 北京の食――老舗ものがたり
第37章 日中、北京ダック談義――もう少しこの「名物」のことを知るために
第38章 餃子の話――北京の歴史と餃子
第39章 絶品の麺――北京の「おやじの味」
第40章 北京日本料理店苦労話─北京に住んで30年
第41章 消えゆく「菜市場」文化――その現状と源流
Ⅵ 文化・芸能
第42章 北京の「でんでんむしむしかたつむり」――わらべうたの中の北京
【コラム9】日常生活の中の北京の言葉
第43章 北京と京劇――人間性を表現する演劇
第44章 進化する北京の書店――出会いと物語が生まれる空間
第45章 「北京本」を分類する─視角を変えもっと「北京を知る」ために
Ⅶ 社会
第46章 陳情村――地図に載らない救済部署
第47章 引越し――最近北京転居事情
第48章 北京の女――プライド高く難攻不落も、一皮むけば良妻賢母
第49章 北京偽札談義――私の現地体験から
【コラム10】北京っ子の日本製品好きに乗じた偽日本ブランド・メイソウ名創優品“MINISO”
第50章 世界最長の北京メトロ――北京っ子よりくわしくなろう
第51章 北京バスの思い出――エピソードのベスト5
第52章 もう慣れっこになっちゃった――PМ2・5
本書の完成に際して
本書出版の経緯
もっと北京を知るための主要参考文献
前書きなど
本書出版の経緯(櫻井澄夫)
今回私たちが企画・編集した『北京を知るための52章』は、中国の中でも、とくにその偉大な首都たる北京という町に焦点をあてて、この歴史都市に住み、あるいはそこを頻繁に訪問し、そこについて学び、報道し、食べ、酔っ払い、働き、教え、子育てをし、あるいは結婚し、討論し、悪口を言い、喧嘩もした(?)人たちにご参加願い、そういったさまざまな経験や知識、そして各自の視点で、平成二十八年時点でのこの町や人を論じるということを目論んだものである。
本書の執筆者は、北京に対し、相応の愛着と相当の趣味、知識、関心、見識を持っている方の中から、三名の編者がそれぞれの知人・友人のうちで、最も適任と思われ、執筆をお願いした方から構成されている。本の内容に魅力を加え、補強するため、中国人の皆さんにも、それぞれの知識や経験を伴って、執筆者に加わっていただいた。
従って執筆内容には、北京に関して、われわれが読者の立場で、普段疑問に思っていた事項、あるいはもっと知りたかった項目を提示し書いていただいたものが多い。
そういったわがままな要求にもかかわらず、この本の企画にあたって、執筆をお願いしたほとんどの方から、執筆を快諾していただけたことは、内容の充実にとって幸運なことであり、お名前はあらためてあげないが、まず執筆者の皆さんに心からの感謝と尊敬の念を表示させていただきたい。
それぞれの方々の文章を読むと、当代の最高レベルの豊富な知識や研究業績、職業・生活体験をお持ちであるから、恐らく読者のみなさんにも、参考になることが大であろう。
また、一般向けの読み物や参考書という範疇を超えて、研究のヒントや話の「たね本」にもなる気がする。
一方、最近のマスコミ報道や、テレビ番組、短期間の取材によるガイドブックなどにしばしば見られる内容のひどさ・間違いや「ワン・パターン」化の原因として、具体的にはここで上げないが、勉強不足、下調べや現地での調査不足、あるいは無知・誤解に基づくものがとても多くなっていることが指摘できるが、そのような傾向に対して、本書は、北京についての基礎知識を得るための、こういった業界の皆さんにも参考になる一書になると予想、待望している。
(…後略…)