目次
日本の読者の皆さまへ
序文
監修者の言葉
訳者代表の言葉
第1章 教育における障がいのとらえ方
はじめに
言葉と思考が互いに与える影響
ディスコースの中に反映されている障がいのモデル
ラベル付けと自己意識
優勢なディスコースへの挑戦
重要項目のまとめ
演習問題
第2章 ディスレクシアとは?
はじめに
ディスレクシア研究の歴史的概観
ディスレクシアの定義
基本的な学習メカニズム
読みのプロセスと読みの学習
ディスレクシアの行動的徴候と認知の関係
ディスレクシアの認知学的、神経学的説明
重要項目のまとめ
演習問題
第3章 学級の中での学習障がい
はじめに
特異性言語障がい(SLI)
協調運動障がい
計算障がい
ADHD
アスペルガー症候群
重要項目のまとめ
演習問題
第4章 言語学習おける認知的、情意的側面
はじめに
言語習得は、どのような過程をたどるのか?
SpLDのある生徒にとっての言語学習困難の概要
言語学習の成功に向けて
重要項目のまとめ
演習問題
第5章 判定と公表
はじめに
判定
第二言語でのアセスメント
公表
学校(教育機関)への公表
重要項目のまとめ
演習問題
第6章 学び方の違いへの配慮
はじめに
環境
カリキュラム
コミュニケーション
学級経営
学習スキルを伸ばす
重要項目のまとめ
演習問題
第7章 言語教授のための指導法
はじめに
多感覚教授法
重要項目のまとめ
演習問題
第8章 アセスメント
はじめに
言語アセスメントの主要な構成概念の概要
配慮と手立て
教室ベースでのアセスメント
重要項目のまとめ
演習問題
第9章 移行と学びの進捗
はじめに
移行におけるストレス要因
児童生徒やその家族ができること
現在在籍している教育機関ができること
受け入れ先機関ができること
就労への移行
結論
重要項目のまとめ
演習問題
補遺1
補遺2
補遺3
補遺4
補遺5
補遺6
文献
監修者・訳者紹介
著者紹介
前書きなど
訳者代表の言葉
本書の翻訳は、我々のある強い思いから始まった。それは、日本の英語教育現場で目の前の学習者たちのつまずきや学習者が抱える難しさをどうにかしてあげたいと日々努力をなさっている先生方を支えたい、そして、学習者の取りこぼしをできるだけ防ぎたいという思いである。
(…中略…)
本書では、学習障がいといったものが、社会の中でどのように扱われているのか、その状態を示す表現が各分野で異なっていること、さらにその表現が社会の中での学習障がいのとらえられ方を規定していくものとなることから、注意深く思慮深く言葉を選ぶ必要があるといった周辺事項から、学習障がいそのものの定義、言語学習における学習障がいの手立ての方法、そのアセスメント、校種間の連携や社会へのつなぎなど、言語教育のみならず難しさを抱え、学習方法が異なる学習者を取り巻く事項についても触れられている。
この一冊で、特別支援教育的視点をもった言語教育に関して、基本的な知識を得ることができるものと期待している。
(…後略…)