目次
はじめに[大森直樹]
Ⅰ 放射能測定の歩み 1986―2016年
1 小金井市の放射能測定室はなぜ生まれたか[漢人明子]
2 小金井市の放射能測定室はなぜ続いているか[漢人明子]
3 あの時とこれから―元小金井市長の回想―[佐藤和雄]
4 小金井市地域防災計画 2015年2月修正〔抄録〕 震災編 第2部 施策ごとの具体的計画 第10章 放射性物質対策[小金井市防災会議]
5 小金井市による放射能測定[子どもと未来を守る小金井会議]
Ⅱ 原発災害下における学校給食改善の記録 2011―2016年
6 原発災害下における安全な学校給食への取り組み―子どもと未来を守る小金井会議の活動を中心に―[馬場泉美]
7 子ども達のすこやかな成長のための学校給食の安全性確保に関する陳情書 2011年6月2日[子どもと未来を守る小金井会議]
8 給食食材の安全・安心の確保を求める陳情書 2012年6月1日[子どもと未来を守る小金井会議]
9 学校給食の新しい指針を市民参加で作っていただくことを求める陳情書 2012年6月1日[小金井の給食を守る会]
10 小金井市学校給食の指針(案)2012年9月13日[小金井市教育委員会学務課]
11 小金井市学校給食の指針(案)に対するパブリックコメントまとめ 2013年2月16日[小金井市教育委員会学務課]
12 小金井市学校給食の指針 2013年4月[小金井市教育委員会学務課]
Ⅲ こがねい放射能測定室だより 1993―2015年
小金井市放射能測定器運営連絡協議会
13 第1号 1993年12月
14 第2号 1995年3月
15 第3号 1996年4月
16 第4号 1997年4月
17 第5号 1998年4月
18 第6号 1999年4月
19 第7号 2000年4月
20 第8号 2001年5月
21 第9号 2002年5月
22 第10号 2003年5月
23 第11号 2004年5月
24 第12号 2005年7月
25 第13号 2006年7月
26 第14号 2007年5月
27 第15号 2008年6月
28 第16号 2009年8月
29 第17号 2010年8月
30 第18号 2011年10月
31 第19号 2012年10月
32 第20号 2013年10月
33 第21号 2014年10月
34 第22号 2015年10月
Ⅳ 国による食品中の放射性物質の基準値と検査体制 2011―2015年
基準値
35 「放射能汚染された食品の取り扱いについて」食安発0317第3号 2011年3月17日[厚生労働省医薬食品局食品安全部長]
36 「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令別表の二の(一)の(1)の規定に基づき厚生労働大臣が定める放射性物質を定める件及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について」食安発0315第1号 2012年3月15日[厚生労働省医薬食品局食品安全部長]
37 「ダイジェスト版 食品中の放射性物質の新たな基準値を設定しました」2012年3月[厚生労働省医薬食品局食品安全部]
検査体制
38 「農畜産物等の放射性物質検査について」事務連絡 2011年4月4日[厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課]
39 「農畜産物等の放射性物質検査について」食安発0320第1号 2015年3月20日[厚生労働省医薬食品局食品安全部長]
監修後記[大森直樹]
前書きなど
監修後記[大森直樹]
監修者は、小金井市にキャンパスがある東京学芸大学にこれまで30年近く通っている。1984年に同大に入学して学部1年生になり、1986年のチェルノブイリ原発事故時は学部3年生だった。1993年から同大に勤めており、2011年の福島原発事故時も勤務を続けていた。だが、その間に小金井市民が放射能汚染問題への取り組みを重ねていたことを知らなかった。
小金井市民の取り組みについて知るようになったのは、福島原発事故から3年が過ぎたころだった。2014年9月23日、小金井市民が企画した「3・11後の子育て」をテーマとする学習会に参加する機会があった。会場になった小金井市公民館の一室では、市民たちが、原発災害下における子育ての不安を語り合い、学校給食の改善について経過の報告を交わしていた。10月3日に公民館貫井北分館で行われた学習会では、漢人明子の講演を聞いた。チェルノブイリ原発事故時に小金井市で子育てをしていた保護者たちが、市民と市による食品の放射能測定を実現し、今日まで続けていることに関する報告だった。ひとりの参加者が教えてくれる。「千葉県柏市でも同様の取り組みがありましたが、2003年に測定器の故障で行われなくなりました。私の知る範囲ではチェルノブイリ事故後から市民と市が協力して測定を続けているのは藤沢市と小金井市だけのようです」。
いま、放射能汚染問題については、各自治体による独自の事業が着手されている。福島県伊達市では、2012年度から学校を単位として子どもたちを放射能汚染の少ない地域に移動させて数日間生活させる「保養」の取り組みを行っている(白石草「福島の子どもたちに『自然』を」『世界』2013年2月号)。千葉県我孫子市では、2013年度から小中学校の健康診断で甲状腺の視診と触診を行っている。国は、まだ、すべての子どもに「保養」を受ける権利や甲状腺検査を受ける権利を保障する仕組みをつくっていないが、そのなかで重ねられてきた自治体の取り組みについては、成果と課題の整理が急務である。小金井市の取り組みについても、成果と課題を整理して、ひろく教育界において共有することが求められている。
以上の問題意識から、「市民と自治体による放射能測定と学校給食改善」をテーマとして小金井市の取り組みを記録する企画がうまれた。この企画が、2015年度に東京学芸大学教育実践研究支援センターにおける研究事業としての位置づけを得て、本資料集が刊行される運びとなった次第である。
(…後略…)