目次
特集1 児童養護施設の小規模化でみえてきたこと
特集にあたって[堀場純矢(本誌編集委員)]
〔事例1〕家庭的養護の功罪――諸課題の克服に向けた組織づくり[早川悟司(児童養護施設子供の家施設長)]
〔事例2〕小規模化してからみえてきたこと――和進館児童ホームの7年間を振り返って[加藤潤(児童養護施設和進館児童ホームケアワーカー)]
〔事例3〕児童養護施設における小規模化の課題――人材育成に焦点をあてて[宮﨑正宇(児童養護施設子供の家児童指導員兼家庭支援専門相談員)]
〔事例4〕風通しの良い職場を目指して[堀江美希(児童養護施設一陽保育士)]
〔事例5〕日々の生活のなかで[宮﨑祐介(大分県地域小規模施設宮﨑ホームホーム長)]
〔事例6〕小規模施設の養育と、職員集団作りについての思い[山村拓哉(児童養護施設広島修道院きずなの家)]
〔まとめ〕児童養護施設の小規模化でみえてきた課題[堀場純矢(日本福祉大学社会福祉学部准教授)]
特集2 「里親支援」に必要なもの
特集にあたって[佐藤隆司(本誌編集委員)]
〔事例1〕里親のコーディネーター[小曽納知一(児童養護施設るんびにー里親支援専門相談員)]
〔事例2〕乳児院における里親支援[矢内陽子(社会福祉法人唐池学園ドルカスベビーホーム里親支援専門相談員)]
〔事例3〕子ども家庭支援センターにおける里親支援の課題[山口由美(子ども家庭支援センターさくら里親支援専門相談員)]
〔事例4〕まずは熱い想いで走り出してみる―基本はやる気を持って、丁寧に対応し、事例に学ぶ[坪居潤(大分県中央児童相談所里親担当)]
〔事例5〕施設職員で新米里親になって[早川博子(乳児院 津市たるみ児童福祉会館施設長)]
〔事例6〕「あったら良い」のはどんな支援?[徳田絵美(ファミリーホームわたしん家)]
〔まとめ〕「里親支援」に必要なもの・まとめ――基本は信頼関係・要は支援者のコーディネート[佐藤隆司(千葉明徳短期大学教授)]
特集3 一時保護所の現状と課題
特集にあたって[山野良一(本誌編集委員)]
〔事例1〕子どもの心に寄り添う[星野将宏(元・埼玉県中央児童相談所一時保護所児童指導員)]
〔事例2〕流動する一時保護所を支える体制を考える[加賀ゆかり(福井県総合福祉相談所障害者支援課長〔前・地域支援課一時保護室長〕)]
〔事例3〕京都府家庭支援総合センターにおける一時保護について[平野慶三(京都府家庭支援総合センター児童福祉司)]
〔事例4〕保護の長期化による子どもの不利益[篠島里佳(元・横浜市西部児童相談所一時保護所保育士)]
〔事例5〕これからの一時保護所のあり方について[廣川博(横須賀市児童相談所支援第一係長)]
〔事例6〕一時保護職員として考えること[山田ひとみ(新潟市児童相談所一時保護係)]
〔まとめ〕実践と専門性の中から生まれる新しい時代の一時保護所づくり[山野良一(名寄市立大学保健福祉学部教授)]
クローズアップ
児童福祉法改正と社会的養護の課題[武藤素明]
里親委託を阻害している要因は何か――里親委託候補児が満年齢解除に到達できるのは20人に1人[黒田邦夫]
当事者の語り
施設で育った僕が政治家になった訳[佐々木朗]
私の経験から伝えられること[島袋孝博]
17年間を経て……[長谷川愛]
現場実践レポート
小学生に対する教室型学習支援での関わりを通して[大森信也]
苦しみの中で得たもの――子どもに寄り添う大切さという宝物[武藤佑太]
あるDVシェルターの現状[浦城君子]
生活する力を育てる――情緒障害児短期治療施設るんびに学園のめざすもの[髙橋正記]
研究報告
児童福祉施設で働く新任職員の仕事に関する実態調査――人材確保と育成に関する一考察[藤田哲也]
児童養護施設退所者へのアフターケアの現状と課題――施設職員へのアンケート調査を基に[櫻谷眞理子]
エッセイ
ボランティアをする人たち[林恵子]
保育所のこどもたち[柴田ゆか]
書評
『ええところ』[評者:藤重育子(園田学園女子大学人間教育学部助教)]
『特別なニーズを持つ子どもを理解する』[評者:亀谷弘子(大野慈童園心理士)]
『日本の科学者(二〇一六年二月号) 特集:貧困問題と社会福祉の役割』[評者:堀場純矢(日本福祉大学社会福祉学部准教授)]
『福祉援助の臨床――共感する他者として』[評者:山中克哉(北海道立精神保健福祉センター)]
『子どもの感情コントロールと心理臨床』[評者:水野香代(中津川市教育委員会子育て政策室臨床心理士)]
『妖怪アパートの幽雅な日常』[評者:浅川裕子(川崎市北部児童相談所心理支援係長)]
『子どもと福祉』投稿規定
読者のひろば
編集後記
前書きなど
編集後記(佐藤隆司)
(…前略…)
養問研と児相研の共同編集誌『子どもと福祉』第9号は、第3号の特集「児童養護施設の小規模化」の続編「児童養護施設の小規模化でみえてきたこと」、里親支援と言われるものの実際の児童相談所・里親などの求める「『里親支援』に必要なもの」、虐待相談・通告増大と表裏一体の児童相談所の「一時保護所の現状と課題」を取り上げました。
また、クローズアップは「児童福祉法改正と社会的養護の課題」と「里親委託を阻害している要因は何か」に注目しました。研究報告は「児童福祉施設で働く新任職員の仕事に関する実態調査」と「児童養護施設退所者へのアフターケアの現状と課題」、エッセイ、現場実践レポート、書評などと、価格破壊、内容充実の一冊に仕上がりました。
最後に、またまた限りなく執筆者の原稿は締切直前になりました。毎度のことながら、編集部の深澤孝之さんにはご迷惑をおかけしましたことをお詫びします。