目次
親と先生のためのまえがき
第1章 さあ、探検に出発!
第2章 考えと感情を探検しよう
第3章 “もうダメ”なんかじゃないよ
第4章 白か黒かにご用心!
第5章 しまった! おっとっと、あれれ
第6章 失敗を探検しよう
第7章 失敗に慣れよう
第8章 自分のいいところを知ろう!
第9章 きみならできる!
前書きなど
親と先生のためのまえがき
失敗を恐れることはだれにでもよくあることです。私たちも、会議で間違ったことをしゃべるのではないかとか、知らない町を旅して迷ったりするのではないかと心配になることがあるでしょう。子どもも同じです。実際、子どもたちの中には、失敗を恐れるあまり、チャレンジしようとしなかったり、自分の間違いを人のせいにしたりする子どももいます。上手にできないかもしれないと、活動を控えることもあります。また、何度も消したり書き直したりするので、宿題を締め切りまでに提出できないこともあるのです。間違いや失敗を心配するあまり、成功できるように自分で状況を勝手にコントロールしたり、失敗を人のせいにしたり、自分についてネガティブにしか考えられなくなったり、何ごとにも批判的な態度をとるようになったりすることがあります。よくない決断をするのではないかと不安で、ものごとが決められないこともあります。このように、失敗を避けようとしていると、子どもも親も疲労困憊してしまいます。
子どもが失敗を理解して受け入れることができれば、人生の不快なできごとからもっとかんたんに立ち直ることができるようになるし、こわがらずに新しいことを学ぶための勇気が得られます。子どもが失敗したり、目標を達成できなかったりしたとき、親はどうすればよいのでしょうか? 失敗したり、間違ったり、負けたりすることを快く受け入れられるように、何をすればよいのでしょうか? また、子どもが失敗をこわがって、不安に打ちのめされている様子に気づいたら、どう対応すればよいのでしょうか?
「だいじょうぶ、だれにでも間違いはあるんだから」「完ぺきな人なんていないよ」と、あなたは数えきれないくらい何度も子どもに言ってきたことでしょう。それはまさに正しい方向です。さらに私たちは、子どもがよりバランスの取れた人生を送れるように支えることができます。子どもが失敗に耐え、失敗から知識と自信を得るための手助けができるのです。
この本は、子どもが失敗を恐れる原因となる考え方や思い込みについて見ていきます。そして、人生につきものの困難に遭遇したとき、今までの考え方を変えて、冷静に立ち向かえるようになる方法が、この本には書かれています。本書の基盤となっているのは、認知行動療法の概念です。これは、考え、感情、行動にはそれぞれ相互に関係があるという考え方です。つまり、考えが感情に影響を与え、今度はその感情が、感じ方や行動に影響を及ぼすというものです。
(…後略…)