目次
はじめに
第1章 「産む」から「育てる」へ――不妊と養子縁組
1 私の経験
2 児童相談所と民間機関
3 里親養親になるのはそんなに特殊なことなのか
4 不妊がつらい時はケアしてくれる場所で気持ちを話す
5 養子縁組希望者が検討するべき事項や課題
(1)最初から養子縁組の全容を知ることは難しい
(2)不妊や流産経験を受け止められているか
(3)養子縁組希望者の年齢の問題
(4)夫婦の足並みは合っているか
(5)親族は子育てを応援してくれるか
(6)子育て環境を切り開いていけるか
(7)共働きの問題
6 時間を経て、今、不妊経験に思うこと
コラム 子育てのためのセーフティネット(安全網)を考える
特別寄稿(1) 「不妊治療後の夫婦2人の人生 雨が降らなければ、虹も出ない」(永森咲希)
第2章 養親になることを検討するための情報収集
1 「児童相談所から子どもを迎える」と「民間機関から子どもを迎える」何がどう違う?
(1)法律に基づいて子どもを里親委託する児童相談所
(2)民間ならではのフットワークで生母支援に取り組む民間機関
2 インターネットで情報を得てから行動を起こす
(1)里親制度の情報収集
(2)民間機関の情報収集
(3)公益社団法人 家庭養護促進協会(神戸事務所・大阪事務所)の養親講座
(4)日本財団ハッピーゆりかごプロジェクト
(5)一般社団法人 全国養子縁組団体協議会
(6)その他
3 書籍
第3章 養親になる道のり
○児童相談所から子どもを迎える(里親制度の養子縁組里親)
1 申請から認定まで
(1)私の経験
(2)里親申請の問い合わせ
(3)養子縁組里親として認定されるための条件
(4)里親研修
(5)申請書の作成
(6)児童相談所の家庭訪問
(7)児童福祉審議会による審査と認定
2 認定後から子どもの委託打診まで
(1)委託の打診までどれくらい待つのか
(2)子どもの紹介を待つ時間の過ごし方
(3)委託打診から子どもを正式に迎えるまで
体験談(1) 「“絶対に親になる”という気持ちとタイミング」(T・A)
体験談(2) 「豊かな人生をくれた里親養親の世界と子ども」(M・H)
○民間機関から子どもを迎える
インタビュー(1) 「不妊治療中にも里親・養親について模索を」(白井千晶)
インタビュー(2) 「生母から養親へ命のバトンタッチ――あんさん協の活動紹介」(鮫島かをる)
体験談(3) 「児相相談所の一言で民間機関での登録に方向転換」(I・K)
体験談(4) 「孤立しがちな気持ちと状況を支援で乗り切って」(A・M)
体験談(5) 「“産んでくれたママ”について子どもと語り合う」(N・S)
体験談(6) 「子どもを連れて再婚後、2人目不妊を経験して養育里親の道へ」(T・I)
体験談(7) 「国際結婚の私たちが日本で里親登録し、子どもを迎えるまで」(Y・J)
第4章 子育てが始まってから
1 児童相談所から子どもを迎えた場合
(1)必要な手続きやスケジュールの確認
(2)児童相談所から届く書類の確認
(3)保育園・学校
(4)委託後の児童相談所とのかかわり
(5)子どもと生みの親との交流
(6)里親の一時的な休息のための援助(レスパイト・ケア)
(7)里親賠償責任保険
(8)子どもとの関係がうまくいかない時
2 民間機関から子どもを迎えた場合
(1)市区町村役場での手続き
(2)健康保険の加入
(3)特別養子縁組の申し立て
(4)生母との交流
3 地域での子育てについて
4 家庭を必要としている子どもたちの事情とニーズ
(1)生みの親と子どもの事情
(2)愛情をかけられて育つことと健やかな成長の関係
(3)子どもの行動上の課題
コラム 養親さんが私のことを家族だと言ってくれて、はじめて許された気がしました
体験談(8) 「いろんな国の人に里親・養親になってほしい」(M・U)
体験談(9) 「発達がゆっくりな子どもの子育て」(N・O)
第5章 養子縁組の手続き
1 児童相談所から子どもを迎えた場合
2 民間機関から子どもを迎えた場合
3 特別養子縁組
4 普通養子縁組
5 わが家の経験
特別寄稿(2) 「元家庭裁判所調査官が出会った生母と養親の姿」(E・S)
体験談(10) 「里親登録から特別養子縁組までの流れ」(A・A)
第6章 真実告知、子どものルーツ、思春期
1 真実告知(テリング)
2 わが家の真実告知
3 小学2年生の「成長を振り返る授業(生い立ちの授業)」
4 今現在とこれから
5 真実告知とルーツに関する書籍・絵本
体験談(11) 「真実告知体験――豆電球にいるもう一人のママと桃太郎ごっこ」(H・O)
体験談(12) 「真実告知体験――息子と娘の場合」(M・U)
体験談(13) 「真実告知経験――成長に合わせて話してきたルーツ」(Y・S)
6 思春期
体験談(14) 「不妊を乗り越えたのだから、思春期バトルも乗り越えられる」(S・I)
体験談(15) 「子どもを育てあげて思うこと――成長を待つ長い目をもとう」(J・Y)
成人した養子からのメッセージ 「堂々と普通に育ててください」(R・K)
第7章 養親が受けられる支援と当事者グループ
社会福祉法人 子どもの虐待防止センター
橋本里親サロン
志希の集い
日本財団ハッピーゆりかごプロジェクト
家庭養護促進協会 神戸事務所
家庭養護促進協会 大阪事務所
体験談(16) 「自分たちでサロンを立ち上げてみましょう」(金川世季子)
おわりに
前書きなど
はじめに
私が平成21年に前著『子どものいない夫婦のための里親ガイド』(明石書店刊)を書いてから、6年ほどの間に、里親と養親についての世の中の受け止め方が大きく変化しました。テレビや新聞などの報道で養子縁組家庭が取り上げられ、特別養子縁組が永続的な家庭を子どもに保障する制度であることが少しずつ周知されてきました。また、マスコミによる民間機関の養子縁組あっせんに関する報道がきっかけで、民間機関の取り組みのあり方が社会で議論されました。
(…中略…)
このように、子育てを望んでいる大人と家庭を必要としている子どもの出会いが社会に後押しされているにもかかわらず、養親になることを検討し始めた夫婦にとって、テレビ、新聞、インターネットの情報は断片的でわかりにくいままです。
養親になることを検討する人は、以下の3点を最初に知っておく必要があります。
・養子縁組を前提に子どもを迎えるには、児童相談所から迎える方法(里親制度の養子縁組里親になる)と養子縁組をあっせんする民間機関から迎える方法の2つがある
・民間機関のなかには養親の条件として里親登録を求めている場合がある
・子どもを迎えたあとは、法律的に親子になるために家庭裁判所に養子縁組の申し立てをする
本書は、児童相談所から子どもを迎える方法と民間機関から迎える方法について説明し、家庭裁判所に養子縁組の申し立てをする際の手続きや法律にも触れ、里親養親・養子の体験談や支援者からのメッセージを読むことで、読者が養親の子育てをイメージできるよう、まとめました。
・養子縁組希望者が検討するべき事項や課題
・里親制度と民間機関の情報の集め方
・児童相談所から子どもを迎える場合の流れ
・民間機関から迎える場合のおおまかな流れ
・子どもを迎えてからの生活
・養子縁組の手続き
・真実告知、子どものルーツ、思春期
・養親が受けられる支援
児童相談所と民間機関の両方に登録して子どもの紹介を待つことを検討する読者や(このようなご夫婦は多いです)、里親登録を条件とする民間機関で子どもを待つことを検討する読者は、児童相談所(里親制度)と民間機関の該当ページを行ったり来たりすることになります。
(…後略…)