目次
特集 児童相談所と児童養護施設との連携
特集にあたって(二宮直樹)
【児童養護施設】
事例1 子どもの非行問題を通じた施設と児相の連携(加藤潤)
事例2 児童養護施設における共同実践とは(宮崎正宇)
事例3 家族応援会議に取り組んで(牧野光)
事例4 緊急一時保護における連携(高橋和子)
事例5 家庭引き取りにおける連携(松浦結)
【児童相談所】
事例6 施設と子どものためにできること――児童相談所の立場から(古川哲也)
事例7 情報を発信し、一緒に動く(高松江三子)
事例8 児童相談所の継続的支援の重要性(小野寺琢馬)
事例9 児童自立支援施設との連携――保護者の同意と子どもの納得(前田佳那)
事例10 入所児童の誕生日には必ず会いに行こう!(田中愛)
【まとめ】
まとめ1 お互いのことを知り、それぞれの当たり前を、共通の当たり前に(前田治敏)
まとめ2 関係性のある連携が協働・変化・継続を生み出す(佐藤隆司)
特集2 児童記録の読み方・書き方・使い方
特集にあたって(山野良一)
【児童養護施設】
事例1 記録のつながりの重要性――継続支援と連携および人材育成(藤倉寛昌)
事例2 日常の支援と記録――A君の支援から(広井琢哉)
事例3 子どもの成長と記録――継続的な関わりを保障するために(藤田哲也)
事例4 児童記録のOA化への取り組み(大久保稔)
事例5 読みやすい記録への工夫(小曽納知一)
【児童相談所】
事例6 児童福祉司の書く児童記録について考える(中南克之)
事例7 児童記録について思い悩む日々(岩部孝洋)
事例8 ある心理判定員の児童記録の使い方(宮崎陽子)
事例9 児童記録をどう使うか・判定書をどう書くか(山岸紀)
事例10 一時保護所における児童記録について(川上正樹)
【まとめ】
まとめ1 記録の必要性と積極的活用への転換(大森信也)
まとめ2 児童記録と児童自立支援計画(安形元伸)
クローズアップ
「家庭的養護推進計画」について(遠藤由美)
家庭的養護推進計画を新たな施設づくりの契機に(黒田邦夫)
当事者の語り
「人」として、人を大切にし感謝すること(加久保亮平)
過去がつくる今(ゆうき)
ありがとう(神野悦子)
現場実践レポート
情緒障害児短期治療施設において子どもの社会性を育てる取り組み(池戸裕子)
研修・マンパワー部会の取り組み――子どもの権利擁護に向けて(岩田正人)
南相馬の児童相談所から見た東日本大震災(小野竜太郎)
東日本家族応援プロジェクト in むつ(杉浦裕子)
研究報告
「児童養護施設における子どもと家族の最善の利益に資する職場環境づくり――職員のワーク・ライフ・バランスの視点から」量的調査の結果報告(安部慎吾・有村大士・永野咲・山内陽子)
ファミリーホームの養育に関する調査研究――子どもとの豊かな関係・生活づくりに向けた課題の検討(吉村美由紀)
エッセイ
自分の子どもだけが幸せな社会などない(安藤哲也)
児童福祉分野での弁護士の仕事について(岩佐嘉彦)
書評
『みどりのゆび』(小出幸博)
『家族の練習問題――木陰の物語⑤』(渡邊忍)
『おこだでませんように』(山本美鈴)
『マンガでわかる よのなかのルール』(古川美葉子)
『大震災 自閉っ子家族のサバイバル』(伊藤紀子)
『はやくはやくっていわないで』(鈴木弘子)
前書きなど
■編集後記(佐藤隆司)
2月末日。卒業シーズンのこの季節、朝の国道は東京ディズニーランド、富士急ハイランドなどに行く小・中学生の卒業遠足バスで溢れます。
しかし、卒業遠足のバスの大半はカーテンを閉め切り、また、カーテンの隙間越しに垣間見る車内は熟睡(爆睡?)中の子どもたちの姿一色です。
同じ観光バスの年配のツアー客は窓の景色を指差したり、あれこれ隣の座席の仲間と楽しく会話する“バス遠足”定番の光景です。
一昔前のバス遠足はバスガイドと一緒に歌ったり、ゲームに盛り上がったものです。最近の子どもたちは「お疲れなのかなぁ~」と気になる一場面です。
養問研と児相研の共同編集誌『子どもと福祉』第7号の特集は、日常業務の基本中の基本「児童相談所と児童養護施設との連携」と「児童記録の読み方・書き方・使い方」を取り上げました。
「児童相談所と児童養護施設との連携」は、家族・親子関係調整などのため、児童相談所と児童養護施設の役割分担、情報の共有化は重要と言われるものの、実際「効果的連携とはどんな連携なのか」または「どんなところに配慮しなければならないのか」などを探究します。
「児童記録の読み方・書き方・使い方」は、日常的に書く児童記録に注目することとしました。子どものルーツ、子どもの成長・発達などを記録する児童記録は、子どもの自立支援のためには必要不可欠です。児童記録の留意事項と効果的記録の活用術などを振り返ります。
また、クローズアップは、今後の社会的養護の体制に大きく影響する「家庭的養護推進計画」を解説します。お馴染の研究報告、エッセイ、現場実践レポート、書評などと、またまた盛り沢山の一冊に仕上がりました。
最後に、福祉現場の執筆者の原稿は本当に〆切間際になりました。
編集部の深澤孝之さんにはご迷惑をおかけしましたことをお詫びします。