目次
初版へのまえがき
第二版へのまえがき
謝辞
盲・視覚障害百科事典本編
監訳者あとがき
参考資料 I 企業
参考資料 II 障害データベース
参考資料 III 盲導犬訓練士学校・盲導犬協会
参考資料 IV 連邦機関
参考資料 V 全国組織
参考資料 VI 各州の盲学校(各州の視覚特別支援学校)
参考資料 VII 定期刊行物
参考資料 VIII ラジオ朗読サービス
参考資料 IX 各州のリハビリテーションサービス
参考資料 X 視覚障害者のための奨学資金
参考資料 XI スポーツ・レクリエーション関連組織および出版物
参考文献
索引
前書きなど
第二版へのまえがき
見えるというのは、人間にとって最も価値のあるものの1つであり、全く疑問の余地のない天賦の能力である。ほとんどの人は日常的に、周囲を知るのに見るということに頼り、仕事を完了し、友達や家族を見分け、読むという行為をし、日々の実務を処理していくわけで、見えるということが生活を容易にしてくれているし、より楽しめるようにしてくれている。しかし、あまりにもしばしば、われわれは眼もしくは視力に問題が生じたときにだけ、視感覚とは何とすばらしいものであるか——もしくはであったのか、ということに気付くのである。
事典第二版は盲ならびに盲に関係する問題やトピックスに関する、アルファベット順に並べた概説書である。ここでは、眼の構造から盲の人々に対する伝統的な悪感情や偏見といった、広範囲にわたるトピックスを扱っている。そして読者が、眼はどのように作用するのかとか、眼や視覚に起こり得る諸問題についての、より望ましい理解を得られるよう、助力しようとしている。さらにまた、盲もしくは視覚障害の個々人に影響を及ぼすさまざまな法律、視覚の諸問題を治療するのに使われる手続きや薬物、眼や視力に影響を及ぼす疾病や障害のことも扱っている。
この百科事典は眼に関連する情報を探し求めている利用者や患者の人たちに役立つ用具となること、さらに専門家にとって彼もしくは彼女の専門的知見の範囲を超える情報を探す際に役立つように設計されている。さらに本書は、診断道具として使われることを意図していないが、かかりつけの医師から説明を受けて同意し、決定ができるような知見を、読者に提供する上で有用なはずである。
初版の発行から10年以上が経過し、盲や視覚の問題に関し大きな変化が生じてきた。この新しい版の特徴は、新しく多くの項目を加えたことと、重大な変更がなされたり、最新のものに替えられたりした多くの項目があることである。取り上げた新しいトピックスの中には、角膜切開術、LASIK手術、累進多焦点レンズのような、次第に一般化してきた技術や治療法;自動車エアバッグや乳児揺さぶられっ子症候群のような、新しく認識された視覚損傷の潜在的原因;点字音符、雇用支援紹介ネットワーク、盲導馬のような、盲人に対する新しい選択肢がある。さらにまた、世界盲人ヨット選手権やあの有名な頂上を登った最初の盲人となったエリック・ヴァイエンマイヤーのエベレスト遠征隊のような、最近の画期的な出来事も含まれている。
盲者や視覚障害者を援助するための新しい展開や情報、とりわけ医学の飛躍的進歩と現行の研究、現存の装置や技術の改善と進展、法律と政府プログラムの変化を反映するため、100以上もの項目が最新のものに替えられた。また、さまざまな学校、組織、協会、盲や視覚障害に関係する刊行物に関する正確な情報を提供するため、11の補遺(参考資料)が完全に改められた。本書に収められたすべての情報は、可能な限り最新のものである。しかしながら、急速に起こりつつある医学的進歩や絶えず変化する統計数値のため、いくつかの情報は時代遅れになっているかもしれないし、うっかりミスが不注意に混入しているかもしれない。
スーザン・シェリー:ペンシルベニア州 シリングトン
アラン・ルッツェン(医学博士)/スコット・ステイドル(医学博士):メリーランド大学医学部