目次
はじめに【壽福眞美】
第Ⅰ部 ドイツのエネルギー転換
第1章 エネルギー転換──好機と挑戦
【ペーター・ヘニッケ】
1 はじめに
2 エネルギー転換への長い助走
3 目標体系──コンパスがなければ方向を見失う
4 発電の変動──解決できる挑戦
5 莫大なエネルギー節約のポテンシャル
──「眠れる巨人」を目覚めさせる
6 リバウンド効果
7 展望と戦略的オプション
第2章 ドイツにおける再生可能エネルギーの地域経済効果
【ヨーク・ラウパッハ・スミヤ】
1 はじめに
2 ドイツ・エネルギー転換の推進者としてのコミュニティ
3 バリュー・チェーン・アプローチ
4 結 論
第3章 ドイツの核エネルギー政策
──スリーマイル島,チェルノブイリ,福島に対する反応
【オルトヴィン・レン/クリスティアン・クリーガー】
1 はじめに
2 核政策に関するヨーロッパの文脈
3 ドイツのエネルギーに関する国家的文脈
4 ドイツの核エネルギー政策の発展とインパクト
5 結 論
第4章 ドイツ脱原発──市民参加から発した政策転換
【山本知佳子】
1 脱原発の決断
2 脱原発に至るまでの道筋
3 日本の状況
第5章 専門家討議,市民参加,政治的意思形成
──1979年,ドイツ核エネルギー政策の挫折の始まり
【壽福眞美】
1 安全性は原子力発電に優先する──ヴュルガッセン判決
2 あらゆる危険性を排除すべきである ──ヴィール判決
3 市民の蒙を啓く?──「市民対話:核エネルギー」と2冊の文書
4 「残余の危険性」論の両義性──カルカール決定
5 (再) 処理なくして原発なし──ブロークドルフ判決
6 国際シンポ「ゴアレーベン公聴会」──ドイツ核政策の挫折の始まり
〈特別寄稿〉 緑の党とエネルギー転換
【ジルヴィア・コッティング=ウール】
第Ⅱ部 日本のエネルギー転換
第6章 3・11 Fukushimaと世界・日本のエネルギー事情
【北澤宏一】
1 各国のエネルギー事情
2 福島原発事故の経緯と再稼働のリスク
3 今後の日本のエネルギー政策
福島事故の検証からわかったこと(口頭報告)
第7章 原子力政策をめぐる社会制御の欠陥とその変革
【舩橋晴俊】
はじめに
1 福島原発震災を引き起こした社会的要因連関はなにか 205
2 震災後のエネルギー政策の迷走
3 政策決定過程の分析枠組み
4 日本社会における社会制御の質的変革の可能性
結 び
第8章 日本の市民運動は,原子力発電所を終わらせ
エネルギー政策の転換を実現することができる
──私たちは何をすべきか
【アイリーン・美緒子・スミス】
1 はじめに
2 私たちが直面する具体的課題
3 何が進められているか,まだ何がなされていないか
4 戦略的展望のために
5 結 論
著者紹介