目次
はじめに――日本の追込漁小史
サカオイと寄り物
イルカの追込漁
沖縄式追込漁が定着した地域
鵜竿による追込漁
追込漁の漁場
第一章 追うシャチと追われるイルカ
シャチが追う
陸前のシャチの伝承
海のオオカミ
投石を嫌うシャチ
サカオイ
サカオイによる大漁
スナメリ漁
イルカの追い込み漁
イルカは糠も除ける
山田町大浦のイルカ漁
川奈のイルカ漁
富戸のイルカ漁
「辛抱は金だよ」
壱岐と太地に伝わった追込漁
稲取のゴンドウオッパライ
安艮里のイルカ漁
対馬の「イルカ捕り」
女羽剌と血祭り
石で迫う・棒で迫う
壱岐のセモンウチ
アオリイカの磯打ち網漁
イワシ綢の広吿
サワラ瀬曳網の盛衰
「シオを作る」
第二章 烏が追う
南三陸のエドコすくい網漁
善知烏神社の伝説
ヨドエドコ
ウノドリとエアサリ
歌津のヨド捕り
烏が稼ぐ漁
唐桑のメロウド漁
「陸前江の嶋雑記」
江島のイケスクイ
「昔の漁は夢でがすよ」
泊のイケスクイ
寄磯のコウナゴ漁
南三陸のタナゴ追込漁
タナゴとワカサギの曳網漁
魚に教えられる
桜の花とコウナゴ漁
伊勢湾のコウナゴ漁
答志島のエエスクイ
一人前の漁師になる
追込漁具を作る
瀬戸内のアビ漁
鳴門のエドコすくい網漁
平家烏の伝説
豊島のアビ漁
「鳥が船頭じゃけんね」
アビ漁の衰退
鹿老渡のアビ漁
二神烏の「鵜攻め」
烏を迫い、魚を捕る
第三章 カズラ網で追う
カズラ網のはじまり
鵜縄からカズラ縄へ
沖の烏のカズラ網の由来
房総のカズラ網の由来
瀬戸内のタイ網の由来
天草灘のフカ狩り
天草のフカ網
地漕網の系譜
漁撈と祝祭的時間
北限の追込漁
ウェタ式タイ網漁
タイが超えればヘソが腐る
平館の追込漁
玄界灘の「お助け網」
小崎のタイ網
君ケ浦のタイカズラ網
「お助け網」ということ
シバリ網の系譜
竜王宮の絵馬
伊吹島のシバリ網
北越のゴチ網
北越のシバリ網
岩船のゴチ網
ゴチ網船に乗る
不知火海のトントコ漁
春のメバル網
メバル網からゴチ網へ
家船漁師の追込漁
福江烏樫ノ浦のイサブリ
家船と糸満
甎島のイオセイ
「イオセイやいもうす」
大型の追込漁
第四章 沖縄の追込漁
追込漁のふるさと
ミーカガンの発明
米占領下の迫込漁
糸満に寄るスク
パンタタカー
アギャーの追込漁具
鼓膜を切る
糸満売り
伊江島の追込漁
ソネを抱く
トビウオの追込漁
追込漁の生活
健堅の一人追込漁
糸満漁師の国内出漁
沖縄漁師が来たころ
隠岐の糸満漁師
安達家と「イサキ取り」
サバニの思い出
沖縄漁師が残したもの
笛吹の沖縄漁師
小値賀烏の追込漁
久高島の追込漁
海からの贈り物
寄り物とキスク漁
久高のアンティギヤー漁
儀礼のなかの追込漁
ソールイガナシ
アミドウシ
南島の追込漁
クダカをする
アシを切る
魚たちには負けられない
カツオの餌を捕る
伊良部島のアギャー
グルクン大将
石垣の迫込漁
石垣のチナカケヤー
潜水病の恐怖
第五章 定着した迫込漁
対馬の迫込漁
ブリ綱とジャラン
対馬のオリコ網
豆酘のイッサキ網
伊豆内浦の「揚げ網」
イサキを追って
アギャーと「揚げ網」
初島のバッカイ網
バッカイ網の沿革
初島のイサキ追込網
共存共栄の烏
迫込漁は原始的か
伊豆大島と七佐沖の島
上佐の沖の島から
新島で造られたサバ二
定着しなかった追込漁
沖縄・土佐•伊豆大島
神津島のキンチャ
黒潮の網
沖縄型追込漁具
若者たちの反乱
簸祭り
式根島のカッチャクリ
カッチャクリの語源
カッチャクリの漁法
イサキ網からの流れ
禁止された沖縄式追込漁
八丈島の追込漁
利用されたマグロロープ
タタキダシ
八丈島のテラシ漁
第六章 新島の人掛網
大掛網のはじまり
大掛網の前史
若郷のイサキ網
沖縄漁師が伝えた迫込漁
植松恪占大船頭の時代
大掛網の船頭
シオの「ハ・六計算」
カケダシ網をはく
ガラ潜りの時代
ツツタギリ網と袋網
磯部一大船頭の時代
網の改良と漁法の変化
アラミの合図
「シオを捕る」
岸から遠ざかる魚
大掛網のシロワケ
供後とマツリシ□
潜り船頭から見た追込漁――石野佳市氏のライフ・ヒストリー
浜が消えていく
昔の井沢機
若郷における大掛網
シオの呼称
タカべとイサキ
タカベのシオノボリ
引用文献
あとがき