目次
謝 辞
原典と略号
序 論
第Ⅰ部 『純粋理性批判』における自由と理性的行為者性
第一章 第三アンチノミー
1 予備的考察
2 定立・反定立の論証
3 第三アンチノミーの解決
4 第三アンチノミーと意志の自由
第二章 経験的性格と叡知的性格
1 区別一般、とくに経験的性格
2 叡知的性格
3 経験的性格と叡知的性格との両立可能性
4 無時間的な行為者性と理性の原因性
第三章 実践的自由と超越論的自由
1 弁証論と規準章における自由
2 実践的自由の両義的な本性
3 一七八一年頃のカントの道徳理論における自由
第四章 別の二つの解釈
1 ベックの批判と再構成
2 超越論的観念論と非法則的一元論
第Ⅱ部 道徳的行為者性と道徳心理学
第五章 理性的行為者性と自律
1 『基礎づけ』第二章における理性的行為者性
2 意志の性質としての自律
3 性質から原理へ
第六章 義務、傾向性、尊敬
1 善い意志と道徳的価値
2 尊 敬
第七章 〈意志〉、〈選択意志〉、心根
1 〈意志〉/〈選択意志〉の区別
2 カントの心根の概念
第八章 根源悪
1 根源悪と厳格主義
2 性癖とその普遍性
3 根源悪の程度
第九章 徳と神聖性
1 徳の本性
2 道徳的理想としての神聖性
第十章 古典的な反論
1 シラーの批判
2 ヘーゲルの批判
3 ウィリアムズの批判
第Ⅲ部 道徳性と自由の正当化
第十一章 相互性テーゼ
1 テーゼの定式化
2 自由と実践的法則──その最初の試み
3 自由と実践的法則──論証を完成する
4 実践的法則から道徳法則へ
第十二章 『基礎づけ』第三章における演繹
1 準備論証
2 隠れた循環
3 演繹を完成する
4 演繹の失敗
第十三章 理性の事実と自由の演繹
1 事実の本性
2 理性の事実としての事実
3 自由の演繹──基本的論証
4 自由の演繹、第三アンチノミー、理論理性と実践理性との統一
5 自由の演繹──最終考察
訳者後記
原 注
文献一覧
事項索引
人名索引