紹介
全国を旅し数学を教えた山口和。算額や算題など江戸時代の算法の実際、道中での様々なエピソード、主人公のロマンス……。彼の道中日記をもとに第一人者が描く、数学愛好者の思いがちりばめられた和算小説。
===
中国から輸入された数学的知識は、江戸時代には「和算」として大きく花開き、後期になるとその愛好者は、地方や庶民層にまで及んだ。その牽引車となったのが、全国を旅し、その先々で求めに応じて算法を教えた遊歴算家と呼ばれる数学者であった。当時の主流、関流の幹部・山口和が遺した奥州遊歴の記録『道中日記』をもとに、旅を通じて、数学の魅力や数学愛好家の思い、主人公の
人間的成長を生き生きと描いた和算時代小説。文庫オリジナル。 解説 上野健爾
===
和算時代小説
若き算法家が芭蕉の足跡を辿って奥州へ。
旅の途上で出会った市井の人々との交流、そして成長。
===
【目次】
風待ちの女/不動堂の母子/いつくし村のきつね/ヤマガラ使いの夫婦/恐山の山口和/星に魅せられた人/古四王神社の母娘/ハナフクベの女/山伏の恋/神の池/歌枕見てまいれ/石上によみがえる思ひ人/陸奥への旅立ち(前編)/陸奥への旅立ち(後編)
目次
風待ちの女/不動堂の母子/いつくし村のきつね/ヤマガラ使いの夫婦/恐山の山口和/星に魅せられた人/古四王神社の母娘/ハナフクベの女/山伏の恋/神の池/歌枕見てまいれ/石上によみがえる思ひ人/陸奥への旅立ち(前編)/陸奥への旅立ち(後編)