目次
〈接続〉する中也・〈切断〉される中原ム序章にかえてム 1
第一部 社会から詩人へム言文一致政策と詩人たち 9
第一章 中也詩における語り手とはム「春日狂想」を視座にしてム 11
近代詩における敬体 17
中也の〈です・ます〉体 19
文体と語り手 23
評釈「春日狂想」 28
第二章 言文一致の忘れ物ム敬体の言文一致文体をめぐって 33
敬体としての談話体ム黎明期の言文一致ム 34
〈与えられた物語〉ム教科書における言文一致ム 36
〈求められた物語〉ム「お伽噺」における言文一致ム 41
排除され自立する敬体ム『幼年雑誌』での動向を中心にム 45
パロールを規定するエクリチュールム会話の規範としての敬体ム 52
第三章 新吉と中也のダダイズムム文体意識をめぐって 58
日本詩壇のダダ受容 58
中也とダダイズム 66
新吉のダダと中也のダダ 68
教育システムと中也の〈です・ます〉体 74
中也の文体観 77
第二部「接続」する中也、「切断」される中也 87
第四章 再考、中也の詩的出発点競争ム「詩的履歴書」をめぐって 89
「詩的履歴書」にまつわる問題系 89
「詩的履歴書」を詩人の履歴書としてみる 94
〈述志〉の詩の系譜 97
第五章 中也詩の〈述志〉の系譜ム「春の日の夕暮」から『山羊の歌』へ 102
評釈「春の日の夕暮」 103
中也の詩論における〈述志〉 112
『山羊の歌』における〈述志〉の系譜 117
第六章 失われた可能性ム「朝の歌」をめぐって 137
中也の現象学的思考 140
評釈「朝の歌」ム「軍楽」をめぐってム 149
「朝の歌」における対他感覚 156
中也詩の〈述志〉の構造 160
小林秀雄の批評眼 164
第三部 詩人から社会へムインターテクスチュアリティの可能性をめぐって 167
第七章 「言葉なき歌」との対話のために 170
現象学的思考の同時代性ム西田幾多郎・出隆・ベルグソンム 170
日本近代詩史と〈音楽性〉 182
詩の〈音楽性〉についてム現象学的リズム論を中心にム 187
中也の形式観を支えるもの 200
泡鳴から中也へム『表象派の文学運動』の同時代性ム 202
再び「言葉なき歌」へ 215
第八章 作家論的磁場を超えて 219
未刊詩編を論じること 219
再び「夕」のイメージをめぐって 227
詩と社会を結ぶあいろ隘路ム終章にかえてム 234
後記ム少しだけ私の『在りし日』と重ねてム 242