紹介
オーディオ評論家としてだけでなく、音楽評論家としてもいまだに数多くのファンを持つ長岡鉄男氏(1926~2000)の、「Stereo」における特集記事、「レコード芸術」の連載「レコード閻魔帳」をはじめとするレコード評、現代音楽の紹介記事、他出版社の単行本の記事等を1冊に集約した、いわば長岡鉄男の集大成版。定評のあるスピーカー製作記事だけでなく、音楽的背景や録音にまで言及した長岡氏独特のレコード評も、時代を超越した魅力を持っています。監修は長岡氏に薫陶を受けたオーディオ評論家の炭山アキラ氏と「Stereo」元編集長の最上鉦三郎氏。巻頭には、話題のフォステクス限定ユニット(MX10)を使用して未公開20cmのバックロードホーンの製作他を紹介することで、現代に蘇る長岡スピーカーを楽しんでもらう。
目次
●巻頭:“現代に蘇る長岡スピーカー”と題して、フォステクス限定ユニットMX1の解説記事、そのユニットを使っての未公開20cmバックロードホーンの制作等紹介する
【1】D-3MⅡ改造プロジェクト
長岡氏の生前、評論家の炭山アキラ氏が提案して了解を得たまま、実現しなかった幻のバックロードホーンD-3MKⅡの改造案を実行。十数年の時を経て実現した改造版D-3MkⅡのサウンドを詳細にレポート。
【2】FE103-Sol で甦るMX-1、MX-10
限定発売されたフォステクスのフルレンジ・スピーカーFE103-Solを使って、マトリックス・スピーカーMX-1、MX-10を新たに製作。明瞭度が大幅に向上したFE103-Solで、MXのマトリックス・サウンドが更にパワーアップ!
【3】SS-66モアイ誕生秘話
1996年3月号「フルーティスト加藤元彰の挑戦」でスピーカー設計を依頼された長岡氏が、SS-66「モアイ」を生み出す顛末を再収録。さらに金子英男氏の「金子式対策モアイ」との聴き比べ、その後の『モアイ』道中記、現在の加藤氏のインタビューなど、モアイにまつわる記事をすべて収録。
【4】長岡鉄男のスピーカー理論
「図解スピーカ」(1975年、ラジオ技術社)を完全復刻。その後の長岡スピーカーの基礎となるスピーカー理論のすべてが集約されています。
【5】長岡鉄男のオーディオ理論
「ステレオの実際知識」(1970年、東洋経済新報社)を完全復刻。オーディオの基礎となる理論を、長岡氏の軽妙な文体でわかりやすく解説します。