目次
1 了解と戦いと ヴァレーズ《砂漠》の初演に思う
2 メメント・モリ ブラームスと永続性
3 シュプレッヒゲザングの人 若尾文子讚
4 ディオニュソスは終わらない マーラーの『ヴェニスに死す』
5 遺構としての音楽 ヴィトマンのオラトリオ《箱舟》
6 「隣り」という視座 ヒロシマにどう参画するか
7 春の句読点 一葉とシューマン
8 抱かれてあれ、もろ人よ! 《第九》を歌い続けるとき
9 雲雀の音楽 原民喜のために
10 ノイエ・ザッハリカイトの系譜 ブロースフェルトとヤノフスキ
11 「演奏」の生まれるとき 橋本愛の挑戦
12 いのちのはてのうすあかり 酒の歌、大地の歌
13 曼荼羅と楽園と ディーリアスからスミスの水俣へ
14 自分の行く道 ギュンター・ヴァント没後二〇年に
15 三月一一日のシューベルト 「途方もなさ」について
16 川上未映子のワーグナー 《パルジファル》としての『ヘヴン』
17 本当はこわいブルックナー? 第四交響曲・初稿の衝撃
18 「女学生」の思い出 あるいは、誤訳の効用
19 アインシュタインはどこにいる? ふたつの《浜辺のアインシュタイン》
20 違和感のゆくえ バッハのフェルマータに思う
21 コパチンスカヤの方法論 どうして暗譜で弾かないか
22 とんぼの眼鏡で オトマール・スウィトナーと私