紹介
ブラームスの直弟子、音楽仲間による証言、手紙、日記…貴重な歴史的資料をすべてまとめた回想録集の新装版。芸術全般に対するブラームスの鋭い視線、洞察力、記憶力そして圧倒的で驚異的な創造力をあますところなく伝える、ブラームス伝の決定版。ブラームス自身による具体的な演奏法、作曲法を知ることができ、読めば必ず生き生きとしたブラームスに会える。
本巻は、笑いと涙に満ちたオイゲーニエ(シューマンの娘)の回想録から、スタンフォード、ゴルトマルク、スマイスといった作曲家らによるブラームスの思い出、旅行仲間の文学者ヴィトマンに語った芸術論、唯一の作曲の直弟子イェンナーが伝える貴重な作曲法にまでおよび、圧巻の「ブラームスのレッスン」を含む。まるで、そこにブラームスがいて語っているかのようだ。
目次
シューマン一家とブラームス(オイゲーニエ・シューマン)
第一章 私たちとブラームス
第二章 母とブラームス
第三章 思い出をいくつか
スイスのブラームス(ヨーゼフ・ヴィトマン)
第一章 出会い
第二章 オペラはどうするんですか、ご結婚は?
第三章 トゥーン
第四章 晩年のブラームス
イタリアのブラームス
詩(一)、詩(二)
ブラームスと付きあう(カール・ゴルトマルク)
イギリスのブラームス(チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード)
その一 「白紙の日記」より
その二 ブラームスの思い出を少々―「研鑽と記憶」(一九〇四年)より
思い出すこと(エセル・スマイス)
ヨハネス・ブラームス 人間、師匠、芸術家――研鑽と体験記(グスタフ・イェンナー)
編者あとがき
原書・音源・参考文献紹介
ブラームス作品索引
索引