目次
1: 移り行くヴィクトリア時代の歴史像
タウンスケープに読むスコットランドの国民的個性の形成
二人のアイルランド貴婦人の物語、その発端 : 「ロマンティックな友情」に結ばれて
動物園という空間 : ヴィクトリア時代の娯楽
ハンス・クリスチャン・アンデルセンとヴィクトリア時代の人びと
〈小型の大人〉から〈美しい子ども〉へ : 文学の中の児童像の変遷
ヴィクトリア朝の冒険小説
ヴィクトリア朝学園小説研究のための覚書
ヴィクトリア朝文学と鉄道
2: 『ウェイヴァリ : 六十年以前のこと』における歴史と歴史意識と物語
百合と薔薇 : テニスンの詩における狂気
シャーロット・ブロンテの知的想像の世界 : ロチェスター
ブラドンの初期小説 : 『ジョン・マーチモントの遺産』を中心に
『緑樹の陰で』とルネッサンス牧歌
J・M・ホイッスラーの芸術論 : 『上品な敵の作り方』
G・メレディス『十字路邸のダイアナ』と噂の女キャロライン・ノートン
『サロメ』とヴィクトリア朝
本物(オリジナル)と複製(コピー) : ダブルの物語としての『ドラキュラ』
小説に描かれたレズリー・スティーヴン : 『灯台へ』と『エゴイスト』の一考察
D・H・ロレンスとヴィクトリア時代 : 「家庭の天使」と「新しい女」
3: ディケンズと消え行くアメリカ
ディケンズとポオ : その「影響」の深度をめぐって
『共通の友』から『荒地』へ : 「ニュージーランダー」の旅
フランスにおけるディケンズ
4: 「善良な怪物」と「食べ過ぎたメフィスト」 : 『ドンビー父子』のカトル船長とバグストック少佐
「娘」は「子」にあらず : 「ドンビー父子商会」のルイーザとポールの場合
自伝小説としての『デイヴィッド・コパフィールド』 : 回想と創造
ディケンズの作品における父と娘 : 『ドンビー父子』と『リトル・ドリット』を中心に
視線の迷宮 : 『リトル・ドリット』における「見ること」と主体
『大いなる遺産』におけるジョーの自己 : その深みと力
ディケンズと演劇 : ウォプスル氏の演劇生活
「ホリデイ・ロマンス」 : ディケンズの小さなさかさま世界
5: 何事も時がくれば