目次
第I部 医療政策とSDGs
第1章 政策論としての地域包括ケアシステム:深化の歴史をたどり、将来を展望する(田中 滋)
1 はじめに:地域包括ケアシステム前史
2 地域包括ケアシステム:フェーズ I
3 地域包括ケアシステム:フェーズ II
4 地域包括ケアシステムの3つの側面
5 地域包括ケアシステム:フェーズ III 2020 年以降の日本
6 おわりに
第2章 SDGs未来都市と健康医療政策(城山英明)
1 はじめに
2 地域特性に対応した相乗的目標達成志向の系譜
3 相乗的目標達成の具体的試み
4 SDGs未来都市の今後の課題
第3章 「健康医療のまちなかづくり」から持続可能な地域共生社会へ(田城孝雄)
1 地域活性化統合本部
2 中心市街地活性化
3 健康・医療のまちなかづくりに関する有識者・実務者会合
4 全世代型地域共生社会
5 社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)
第4章 まちづくりにとってのSDGs:デベロッパーからの視点(内田 要・永野好士)
1 不動産業と社会課題
2 未来志向のまちづくり
3 SDGsの活用
4 まちづくりにとってのSDGsとは
第5章 「エージング・イン・プレイス」と高齢者施設等に対する不動産投資のあり方(武藤祥郎)
1 日米両国政府における「エージング・イン・プレイス」共同研究
2 「高齢者向け居住関連サービス」をなぜ政策面から研究するのか
3 米国における「高齢者向け居住関連サービス」の実態
4 我が国における高齢者向け居住関連サービスの充実に向けて
第II部 医療が支えるまちづくり
第6章 全世代・全対象型地域包括ケアの実現をめざして(鈴木邦彦)
1 全世代・全対象型地域包括ケアの構築と中小病院の役割
2 一地方都市における中小病院を中心としたまちづくりの実践
第7章 住み慣れた地域で自分らしく最後まで:急性期医療施設が支えるもの(織田正道)
1 地域特性と織田病院の概要
2 85 歳以上人口の急増で地域医療は大きく変化
3 「Aging in Place の実現」は SDGs に通じる
4 入院中の取り組み:安心して在宅へ帰るための仕組み(SDG1、SDG3、SDG9、SDG11)
5 退院直後や急変時対応への取り組み:生活の場とシームレスにつなぐ仕組み(SDG1、SDG3、SDG9、SDG11)
6 日常療養支援:高齢者を支える仕組みづくり(SDG1、SDG3、SDG11)
7 地域に対する保健・予防分野の活動(SDG3、SDG4)
8 まとめ
第8章 良質な慢性期医療支援の必要性:「社会的入院」をなくす取り組み(武久洋三)
1 慢性期医療の現状と変化
2 慢性期病院入院時の状況
3 慢性期医療の30年
4 慢性期治療の実態
5 最後に
6 結び
第9章 住まいと病院の一体化:患者の尊厳を保障する(江澤和彦)
1 地域包括ケアシステムの概念
2 地域包括ケアのコンセプト
3 地域包括ケアの基本理念
4 地域包括ケアシステムの構成要素
5 地域包括ケアを推進する実践的取り組み
6 地域包括ケアシステムで期待される医療機関の「地域貢献活動」
7 地域貢献活動の実践:倉敷スイートホスピタルの実践事例から
8 かかりつけ医と地域包括ケア
第10章 地域を丸ごと診る医療:地域医療がまちを支える(紅谷浩之)
1 本人の人生を軸とした医療の関わり
2 求められる医療のパラダイムシフト
3 ニーズベースの医療
4 プラスプロセスの連鎖反応
5 こどもたちと創る未来
6 地域にたたずむ医療
第11章 医食住と学びの多世代交流施設:複合福祉施設「アンダンチ」が目指す地域の縁側(福井大輔)
1 壁や柵もない“地域の縁側”
2 アンダンチとは?
3 医療からのまちづくり
4 介護福祉業界の垣根をなくそうと思い、取り組む
5 地域に開く意義
6 地域のデザイン
7 人は、誰かとつながり、暮らしの中で生きていく
8 色々な人がいるということを認め合える地域を生み出す事業
9 今、必要とされていることに、垣根を作らず挑戦できる仲間たち
10 医療福祉はもっと地域に開かれていくべき
第III部 行政との協働の取り組み
第12章 まちがひとつの総合病院:京都府舞鶴市の取り組み(多々見良三)
1 舞鶴市の地域医療の変遷
2 公的4病院をあたかも1つの総合病院として機能する地域医療再生への取り組み
3 舞鶴市民病院の今
4 未来にわたって守るべき地域、残すべき地域
第13章 急性期医療から介護支援までのきめ細かな地域連携:愛知県豊明市の医療・福祉一体提供モデル(松本小牧)
1 豊明市の取り組みの背景
2 切れ目のないケアとは何か
3 生活モデルへの転換
4 地域ぐるみの取り組み
第14章 SDGsの視点からの地域包括ケアシステム:生駒市での実践を通して(田中明美)
1 はじめに
2 生駒市の紹介
3 環境モデル都市からSDGs未来都市いこまへと発展
4 SDGsの視点からの地域包括ケアシステム
5 地域包括ケアシステムの構築に向けたこれまでの生駒市の取り組み
6 持続可能なまちづくり
7 今後の取り組みの抱負について
8 さいごに
第15章 ケアする社会「幸手モデル」:住民が主体でつくる生活モデルの地域包括ケアシステム(中野智紀)
1 はじめに
2 幸手モデルの前提となる考え方
3 幸手モデルの目的と戦略
4 アウトリーチ
5 ソーシャルワーク
6 ケアリングコミュニティの形成
7 おわりに
第16章 地域医療連携の先進県・山形県の取り組み(田城孝雄)
1 置賜二次医療圏
2 庄内二次医療圏
第17章 医療が支えるまちづくり(田城孝雄)
1 民間病院の優れた事例
2 地域包括ケアの元祖・パイオニア
3 中山間部や離島にある診療所の取り組み
4 新型コロナウイルス感染症とパンデミックの課題